成長する次世代リーダーたち

  • 2016.02.05 Friday
  • 21:27
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 本年最初の絆サロンは、次代を担うべき高校生のリーダーたちに焦点を当てた。混沌とする国際情勢や構造的諸問題を抱える日本社会のなかで、多くの人びとが日本の将来はどうなるのだろうかと案じ、若い人たちに期待をかけながら同時に一抹の不安を感じているのではないかと思われるからだ。講師に「日本の次世代リーダー養成塾」を運営している加藤暁子さんをお招きした。加藤さんは、約20年間毎日新聞の記者を務めたのち、物事を人に伝える仕事から教育という分野に転じた。若者のリーダー育成に情熱を傾け、12年前に「日本の次世代リーダー養成塾」を立ち上げ、連日国内外を飛び回る、とにかく凄いエネルギーを持った人だ。
 加藤さんの行動の原点には、記者時代にタイや香港で数年時間を過ごしたアジアがあるようで、日本の高校生とアジアを中心とする外国の若者を共同生活させる手法を用いている。アジア諸国には、英語などが堪能で国際感覚も備え自分の考えを明確に表現できる若者が非常に多いので、内向き傾向の強い日本の若者を一緒に鍛えるのはとても良い方法である。日本の高校生がアジアの若者から大いに刺激されて鍛えられ、アジアの若者も日本の良さを知るようになり、双方向の効果があるようだ。実際、塾での生活を通じて日本に対する見方を変える近隣国の生徒も少なくないようだ。
加藤さんは、毎年夏の2週間開いている高校生のための「日本の次世代リーダー塾」の概要(詳しくはhttp://leaderjuku.jp/ をご覧いただきたい)とその効果について熱弁を奮ってくれた。日本全国から170名の高校生を募集選抜し、アジアの7カ国から日本語のできる20名の高校生を選抜して招待する。内外の著名な指導者や日本企業の幹部などを講師として招く。親交を結んでいるマレーシアのマハティール元首相も毎回講師として駆けつけてくれるという。福岡市での2週間の合宿では、日本とアジアの若者が寝食を共にして日本語であるいは英語で熱い議論をして親しくなる。一流講師の話を聞き、企業の精鋭幹部がクラスの担任になって若者と今後の人生について語り合う。講義後にはグループディスカッションで議論を深め、「アジア・ハイスクールサミット」ではアジアの未来について様々なアイディアを出し合うそうだ。アジアの若者同士が意気投合して「アジア学園を創ろう」などという提案もあるという。日本の高校生は、アジアの生徒の流暢な英語や日本語に驚き刺激を受ける。モンゴルの生徒が「世のため人のために働きたい」というのを聞いて自分も発奮する。2週間の合宿で、日本の高校生は見方や考え方が凄く変わるそうだ。議論を闘わすことにも慣れてくる。自分も世界に出ていきたい、アジアのために頑張りたいと思うようになる生徒も出てくる。この塾を卒業した日本の高校生の進学先や就職先は多岐にわたり、海外留学や世界と関わりのある仕事に就く者も多いそうだ。
 加藤さんは、こうした経験を通じて興味深い教育論を展開してくれた。合宿中は生徒の携帯を預かって使わせない。「可愛い子には旅をさせろ」だから、親が心配していろいろ言ってきても受け付けない方針の由である。よく日本の若者はひ弱だと言われ、実際にも若い官僚や記者にはひ弱な人も多くなっている。緊張して過呼吸になる者もいる。すぐ会社を辞めたいと思ったりする。しかし、子供の気持ちに安易に合わせるべきではない。ひ弱になるのは、親など大人が甘やかしているからである。子供たちは「まっさら」で様々な影響を受けやすい。2週間の合宿でもかなり鍛えられ、生き甲斐や将来の夢を語るようにもなる。単純な平等論だけでなく「リーダーになろう」という気概を持たせ、リーダーを育成するのも有益である。親の言うとおりにする子供を育てるのではなく、子供のやりたいことを親が聞いて励ますことが重要である、先のことを考えたり構想するように教えることも必要だ。2週間の合宿生活を終えてまず、学校や地元のコミュニティで人を助けたり、ボランティアをする気持ちを持たせることも大事だ、などなど。
 講演のあと、時間を超えて質疑応答が続いた。応答のいくつかを拾ってまとめてみた。
―里忙臆辰靴深堝瓜里国を超えてコミュニティをつくっている。人脈として将来の活動に大いに役立つ。塾の事務局にも多くの卒塾生から便りが来て、効果が感じられる。
⊇里鳳募する生徒には目標を持っているものが多い。2週間で大きく変わる子供が多いが、やる気の有無が重要な要素である。他方、今の若者は我慢に欠けるところもあり、あえて「雑巾がけ」的なこともさせている。気配りやボランティア精神の重要性も教えている。朝7時に掃除をさせる。8時に自分の思ったことを1200字ぐらいで書かせてもいる。手紙の書き方も学んでもらう。
B棺寮犬魍こ阿卜更圓気擦燭蝓⊇寮犬粒こ宛修も手がけていきたい。
こ惺史問をして良い生徒を発掘したい。応募者の選抜では面接を重視している。将来の夢に関する作文も重要な要素である。
ゴ覿箸篌治体の協力もいただいている。各界で活躍する講師にはロールモデルになれる人も多い。
Α淵▲瓮螢留学予定の高校生から、価値観の違う人との付き合い方について質問があり)異質なものにどう対応していいかわからない子供も多い。当塾ではアジアの生徒と一緒に合宿することで効果がある。討論で自分の言いたいことをどんどん主張することより、人の話をよく聞いて異なる意見を調整しまとめる姿勢が大事だ。これは日本的な特色でもある。海外に行って日本人だけで固まらないように。ファーストネームで呼び合える友人を多くつくることに努めてほしい。多くの国の人と人間的な心と心の関係を築くように努力してほしい。
 
 以上が1月29日のサロンの概要だが、明確な考えや姿勢で若者を育成する情熱も素晴らしいが、それを実行するため多くの識者や企業や自治体を走り回って協力を得たり、資金を確保する加藤さんの行動力にあらためて感銘を受けた。多くの若い次世代リーダーが育ってもらいたい。
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